最近、IT業界って「儲かる!成長産業!」ってよく話題になっています。
確かにIT業界は将来性バッチリで、多くの人が「自分もやってみたい!」って思う分野ですよね。でも、未経験でこの業界に飛び込むのって、本当に正解なんでしょうか?
実は、僕も20代の時に未経験でIT業界に飛び込んだんですが、全然甘くないんです。
今回は、未経験でIT業界に入る際に注意すべきデメリットを、20代の視点でズバッと解説していきます。もちろん、IT技術やプログラミングがめちゃくちゃ好きな人にとっては、これらのデメリットはそんなに気にならないかもしれませんが、参考までに読んでみてください!
① 聞きなれない用語が毎日飛び交う
IT業界は本当に日進月歩で進化する業界です。特定の技術に縛られることが少ないので、新しい技術や専門用語が毎日飛び交います。
僕はSIer(システムインテグレーター)で働いているんですが、どれだけ経験を積んでも、毎日必ず一度は聞いたことのない言葉に出くわします。これが日常茶飯事なんです。
例えば、「オブジェクト」「WBS」「エビデンス」なんて言葉、IT業界じゃ普通に飛び交ってるんですが、他の業界じゃあまり聞かないですよね。
さらに「デプロイ」「アーキテクチャ」「インフラストラクチャー」なんてカタカナ英語が多くて、「リファクタリング」「アジャイル」「スクラム」なんて概念的な言葉もガンガン出てきます。しかも、略語も多くて、「API」「DNS」「CI/CD」なんて聞くと、アルファベットがずらっと並ぶだけで混乱することもありますよね。
僕がこの業界に初めて飛び込んだ時、一番苦労したのは、この飛び交う専門用語の理解でした。ある会議で、
このプロジェクトではCI/CDパイプラインを構築して、継続的インテグレーションとデプロイを自動化しましょう!
なんて話が出た時、正直、全く意味が分かりませんでした。そこで知ったかぶりするのも怖いので、会議後に一つずつ調べるのに相当な時間を費やしました。
特に20代の未経験者としてこの業界に入ると、社会人経験もまだ浅いし、業務を覚えるだけで精一杯。その上で、毎日新しい専門用語の勉強もしないといけないので、心身ともに疲弊することが多かったです…。
僕も最初のプロジェクトでは、業務が進むたびに新しい用語が次々に出てきて、それをノートにメモして、家に帰ってから調べるという生活を続けていました。ある日なんて、一日の作業だけで「ロードバランシング」「コンテナオーケストレーション」「サービスメッシュ」なんて聞きなれない言葉を次々に目にして、その都度、理解するのに多くの時間がかかりました。
だから、IT業界に挑戦しようと考えている20代の皆さんには、毎日新しい知識を吸収する覚悟が必要だと強調したいです。新しいことを学び続ける意欲がなければ、この業界でのキャリアはかなり厳しいものになるでしょう。
② 人手不足なので手厚いフォローが受けられないことがある
20代の未経験者がIT業界に飛び込むとき、一番不安になるのは「IT技術やプログラミングについていけるのか?」ってことだと思います。多くの人は、会社がしっかり学習環境を整えてくれて、じっくりキャッチアップできるようサポートしてくれると思ってるかもしれませんが、現実はそう甘くないんです。IT業界は成長産業ではあるけど、同時に深刻な人手不足にも直面しています。
この人手不足が特に未経験者には厳しいんです。新人一人ひとりに対して1on1で丁寧に業務に必要なプログラミングスキルを教える時間がないので、学びの機会を自分で作ることが求められます。多くの場合、仕事をこなしながら学んでいく、いわば「現場での実践」がメインになるんです。
僕が業務に入ったばかりの頃を振り返ると、突然、全く知らないプログラミング言語で開発しろって命じられたことがありました。具体的には、そのプロジェクトで「Python」を使うことになったんですが、それまで「Python」については名前を聞いたことがあるくらいで、実際にコードを書いたことは一度もありませんでした。それでも、業務で使うことになり、右も左も分からないまま、泣く泣く必死に勉強しながらコードを書き進めたんです。
さらに厳しかったのは、社内に「Python」に詳しい同僚がほとんどいなかったこと。何か分からないことがあっても、誰にも聞けず、自己解決が基本でした。夜遅くまでオフィスに残って、ネットで情報を探し回り、公式ドキュメントやチュートリアルを読み漁る日々が続きました。でも、公式ドキュメントや参考資料の多くが英語で書かれていて、言語の壁にもぶつかりました。たとえ日本語の資料があっても、簡単な紹介にとどまることが多くて、実際に使える情報を見つけるのに一苦労しました。
こういう状況に直面すると、絶望的な気持ちになることも少なくありません。それでも、何とかやり遂げるしかないので、ひたすら自分で学び続けることが求められます。IT業界では、ある程度のサポートがあっても、最終的には自分で学び続ける力、いわゆる「自走力」が非常に重要です。未経験者にとって、この自走力を発揮できるかどうかが、業界で成功するためのカギになります。
だから、IT業界に挑戦しようと思っている20代の皆さんには、入社前にこの現実をしっかり理解しておいてほしいです。確かにサポートは受けられるかもしれませんが、それに頼りすぎず、自分で積極的に学び続ける姿勢を持つことが大切です。
③ IT業界に慣れると他の業界に転職しづらい
IT業界で働くと、めちゃくちゃ柔軟な働き方ができるのが最大の魅力です。IT業界では在宅勤務が普通で、多くの企業がリモートワークを標準としています。このため、朝早く起きて通勤する必要がなく、通勤ラッシュのストレスを感じることなく、仕事に集中できる環境が整っています。こんな生活に慣れてしまうと、いざ他の業界に転職しようと思ったときに、意外な困難に直面するかもしれません。
例えば、IT業界以外の多くの業界では、まだオフィスへの出社が義務付けられている企業が多くて、決まった出社時間や厳密なコアタイムが設定されています。IT業界でフルフレックスの働き方に慣れてしまうと、こうしたルールに縛られることに不満を感じやすくなります。自由な働き方から一転して、時間や場所に縛られる環境に戻ることは、ストレスを感じる原因になりやすいです。
さらに、IT業界では出張が少ないのも特徴です。多くのプロジェクトがオンラインで完結するので、遠方への出張やクライアントとの対面ミーティングがほとんどなく、自宅やオフィスで作業することが中心です。しかし、他の業界では、特に営業職やコンサルタント職では、頻繁に出張が求められ、移動や長時間の外出が日常的に発生します。こうした環境に慣れていないと、体力的にも精神的にも厳しく感じることがあるかもしれません。
また、IT業界では、自分のペースで仕事を進められるという利点もあります。多くのIT企業では、個人の裁量が大きく、プロジェクトの進行やタスクの優先順位を自分で決められるのが普通です。でも、他の業界では、チーム全体で進捗管理を行ったり、上司からの指示に従ったりすることが重要視され、仕事のハンドリングに制約が多いことがよくあります。IT業界で自主性や自由度を存分に活かしてきた人にとって、他業界での働き方に順応するのが難しいと感じることもあるでしょう。
実際に、他業界にいる友人や知人から話を聞くと、時間や場所に縛られることが多く、IT業界出身者にとってはストレスが増すかもしれないという話をよく聞きます。こうした点を考えると、IT業界でのキャリアが長くなるほど、他の業界に転職する際に感じるギャップは大きくなる可能性があります。
もちろん、これはデメリットとは一概には言えませんが、自分がどんな働き方を重視するか、価値観をしっかり考えることが大切です。IT業界の自由な働き方に慣れている人にとって、他の業界でのルールに縛られる働き方がどれだけ受け入れられるかが、転職を成功させるカギになるでしょう。
最後に
ここまでデメリットを中心にお話してきましたが、IT業界にはこれらのデメリットを覆すほどのメリットもたくさんあります。詳細は別の記事で語っていますが、ここで軽く触れておきますね。
仕事に飽きることがない
IT業界では、技術の進化が本当に早くて、新しいツールやフレームワークが次々に登場します。例えば、数年前までは存在しなかった技術が、今では業界標準になっていることも珍しくありません。こんな環境では、日々の業務の中で自然と新しい知識を学ぶ機会がどんどん出てきます。
また、プロジェクトごとに異なる技術スタックを使うことが多く、同じ作業を繰り返すことがほとんどありません。新しいプロジェクトに参加するたびに、未知の領域に足を踏み入れる感覚があって、これが「仕事に飽きることがない」と感じる理由です。
さらに、IT業界では学習意欲が重視されるので、自ら進んで新しい技術や方法論を取り入れることが奨励されています。これにより、仕事が単調になることはなく、常に新しい発見や挑戦が待っている環境で働くことができます。
自分で好きなことを学べる
IT業界では、自己学習や自己啓発が非常に重視されます。多くの企業が社員のスキルアップを支援するために、社内外の勉強会やハッカソン、カンファレンスなどを開催しています。これらのイベントは、最新の技術やトレンドについて学ぶ絶好の機会です。
例えば、あなたが特定のプログラミング言語やフレームワークに興味を持っているなら、それに特化した勉強会に参加することで、同じ興味を持つ仲間と交流し、実践的な知識を深めることができます。また、自分が学びたいと思う技術や言語を自由に選び、それを業務に応用できるのもIT業界の大きな魅力です。
さらに、IT業界では「自走力」が非常に重要です。自ら課題を見つけ、それを解決するために必要なスキルを学び、自分のペースで成長していくことが求められます。この自走力を発揮することで、他の人とは違ったユニークなキャリアパスを歩むことができ、最終的には自分だけの強みを持つエキスパートになることも可能です。
このように、IT業界では自己成長の機会が豊富にあり、好きなことを学び続けることができる環境が整っています。
デメリットばかりに見えるかもしれませんが、自分次第でこれらを乗り越え、大きな成果を得ることができるのがIT業界の醍醐味です。しっかりと準備をして、自分に合ったキャリアを築いてくださいね!